経営/ビジネス

[実態]経営企画の仕事内容|現役担当が解説+キャリアの将来性も公開

経理企画室とは?!業務・スキル・将来性

今回のテーマは、経営企画部門の『業務・スキル・将来性についてです。

現場からだと経営企画部門の仕事内容が見えなくないですか?

私も現場にいた時にそう思っていました。

そもそも『経営』という言葉自体ふわっとしていて取っつきにくいと感じるでしょう。

この記事では、現役経営企画室担当の私がリアルな実態も含めて疑問について解説します。

この記事が参考になる読者

  • 将来、経営に関わる仕事がしたい、経営者になりたい、と思っている
  • 経営部門に興味はあるが、業務のイメージが見えず悩んでいる
  • 経営部門の将来性や身につけられるスキルについて知りたい

私は入社4年目から5年間にわたって経営部門に所属しています。

また、投資業務や経営支援業務を担当する関係で大企業からベンチャー企業まで実に多くの会社の経営管理についても触れる機会がありました

その経験から見えてきた経営企画部門について分かりやすく解説します。

この記事を読むことで、経営企画部門の仕事内容が理解できるだけでなく、リアルな実態を知ることで今後のキャリア形成のヒントが得られます

ぜひ最後までお読みください。


この記事の結論

  • 経営企画部門とは会社経営に必要なあらゆる機能をマネジメントする部署である
  • 泥臭くて地味な業務が多い一方で、身に付くスキルの価値は大きい
  • 経営スキルがあれば、今後のキャリア形成に大いに役立つ

それでは、進めていきます。

経営企画の仕事内容とは

まず経営企画が一体何をやっている部門なのか?をわかりやすく理解してもらえるように、役割と業務をセットに解説していきます。

経営部門の呼び方は様々

そもそも経営部門の呼び方は実に様々です。

経営部門の色々な呼び方

  • 経営企画室
  • 経営企画部
  • 社長室
  • 経営戦略室
  • 経営戦略本部
  • 総合企画部
  • 経営管理部
  • 業務企画部
  • 経営管理グループ
  • チーフオフィサー室

部署名の決め方は、組織内の役割や経営の方向性を考慮して、それに見合った名前を考えるわけですが、個人的には経営企画部門の名前は何でもいいかなと思います。

バックオフィスの部署名って対外的な印象ってあまり関係ないよなー、と担当していて感じます。

まあ、一番わかりやすいのは『経営企画室』『経営戦略本部』かなと思います。

実は役割も会社ごとに様々

これ実は現場からだとあまり見えないところだと思うので、きちんと説明しておきたいと思います。

例えば、同じ経営企画室という名前であっても会社によってその役割は様々だったりします。

トップダウン体質の会社だと経営戦略を主体的に設計していく役割を担っていますが、ボトムアップ体質だと各部門が持っている戦略を集約させて一つの全体マップまとめあげる調整機能が強かったりします。

また、財務、人事、業務、営業、システム、それぞれの機能をどこまで権限を持ってコントロールしているかも違ってきます。

例えば、経営企画室とは別に財務戦略部があって、予算管理や収入設計などの意思決定は財務戦略部の権限が強いことがあったり、逆に財務機能は経営企画室の中にあるということもあります。

このような形で、『権限の範囲』と『組織管理のスタンス』は会社によって様々です。

ご自身の会社の経営企画部門がどんな責任範囲と管理スタンスなのかを知りたい場合は、正直経営企画担当者に直接話を聞く以外にはなかなか実態を知ることは難しいです。

一応、組織図を見て、経営企画部門がどこに位置付けられているか?である程度のイメージはできます。

例えば、経営企画部門がコーポレート部門の一番トップに置かれていたらかなりの権限を集約しているはずです。

逆に、財務戦略、人事戦略、などと横並びで置かれていたら、経営機能が分散している可能性が高いです。

主な仕事内容

役割によって仕事内容は変わってきますが、ここでは網羅的に一覧化します。

仕事内容が限定された組織だとしてもやはり経営を管理する組織の心臓には間違えありませんから、経営業務の全体像を理解しておく必要があります。

経営企画部門の仕事内容

  • 経営戦略および中期経営計画の策定
  • 年度計画および年度予算の策定
  • 収入設計および管理会計設計
  • 組織改正
  • 制度設計および規程類の作成
  • 取締役会および経営会議の運営
  • IR運営およびプレス対応
  • 全社改革プロジェクトの推進
  • 企業買収および企業投資業務の推進
  • 新規事業開発および経営モニタリング
  • グループ会社の経営支援
  • 資本業務提携等のアライアンス推進

経営戦略および中期経営計画の策定

会社の長期方向性を定める重要業務です。

この中には、ミッション・ビジョン・バリュー・ブランディングもあれば、経営システム設計のようなオペレーショナルな内容も含まれてきます。

経営システムとは、財務目標を達成するための組織設計のこと。

内容は、顧客戦略、内部プロセス、システムインフラなど事業運営するために必要なすべての機能を有機的に繋ぎ合わせていく。

対外的には企業ホームページなどで『3か年計画』とか『企業ビジョン』のような言葉で公開していることも多いです。

業務内容としては、社内外から情報を集め、分析、まとめて、経営陣と何度も何度も議論を重ね、資料を作り上げていく、実に地道な作業になります。

年度計画および年度予算の策定

長期戦略を年ごとの計画に落とし込む作業です。

この1年間で達成すべき財務目標とそこに必要な実行プランをセットにした計画書です。

ここでは、各部門の行動指針やKPI設計なども含まれてきますので、業務内容は、各部門との折衝です。

各部門が1年間で達成すべき目標や具体的アクションプランを合意していく社内調整業務です。

収入設計および管理会計設計

戦略を達成するために組織構造や評価指標、実行プランを構築していくわけですが、そこには必ず財務評価がセットにならないといけません。

例えば、コーポレート部門は収益を生まないコストセンターですが、各営業部門の仕事をサポートしているわけですので、ここでかかっている人件費などの本社経費は各営業部のP/Lに振り分けて計上しないと営業部がいくら稼いでいくら費用を使ったのかが正しく評価できません。

このように会社内のお金のやり取りをどう管理するか?を取り決めることを収入設計といいます。

例えば、宣伝費をネット広告と紙媒体とで分けて管理したいのに、宣伝費の計上課目が『宣伝費』一つだけだと何に使ったのかが分からないので管理ができません。

これを『ネット広告』と『紙媒体』の2つの課目に分けて計上できるようにするなど、管理しやすいように整えることを管理会計設計といいます。

この業務は非常に重くて会計経理システムと関連するため、経理部やシステム部との調整やシステム開発や経理業務オペレーションの変更まで行う必要があります。

組織改正

戦略を実行するためにどのような部門が必要なのか、その規模や権限、粒度はどうするべきか?を考え組織図に落としていく作業です。

業務内容は、戦略に必要な実行リソースを洗い出して部門に振り分ける作業、そして各部門の責任者や役員配置を考える作業などがあります。

この後に紹介する制度設計や規程類の作成ともセットで考える必要があり、非常に奥が深く、頭を使う業務です。

制度設計および規程類の作成

戦略遂行に向けて事業を円滑に進めるためには組織のルールが必要です。

例えば、意思決定プロセス、コンプライアンスや品質管理、人事制度など、よりスムーズに事業推進ができるように改善していく必要があります。

業務内容は、事業に必要なルールを作成し、どのように運用するか?という業務オペレーションの設計をします。

コーポレートガバナンスが注目されてきているので、社内外問わずよりオープンな取引ができるようにルール変更を行っていく作業です。

取締役会および経営会議の運営

日々、各部門から承認事項や報告事項が上がってくるので、アジェンダ管理や資料の取りまとめ、開催日時や会議場所の調整、議事録の作成など事前準備から議事進行までを行います。

業務内容は、日々、役員や答申部門とのコミュニケーションとスケジュール管理です。

非常に地味で面倒な作業ばかりですが、ただ取りまとめするのではなく、計画通りに必要な意思決定ができているか?組織課題がきちんと共有されているか?など経営全体を操縦する立ち振る舞いをする必要があります。

IR運営およびプレス対応

上場企業であればマーケットに対して、非上場であれば投資家などの株主に対して業績報告をする必要があります。

また、プレスリリースなどメディアとのコミュニケーションも発生します。

大企業だと大抵IR部署が経営企画とは別に設けられていることが多いです。

ただ、経営戦略資料や事業成績をまとめた資料は経営企画部門が作成することはあります。

全社改革プロジェクトの推進

組織と組織の間に落ちてしまう課題や、既存組織では勧められない改革プロジェクトなどをマネジメントする機能もあります。

プロジェクトマネジメントオフィスと呼んだりしますが、言葉の通りプロジェクトの企画から推進までをサポートして成功に導くためのマネジメント業務です。

経営視点、全社最適視点で改善施策を進める必要があるため、経営企画部門や社長直下組織に属することが多いです。

企業買収および企業投資業務の推進

よく会社=事業と勘違いしている方がいますが、経営と事業は別物です。

経営は複数の事業を統括してグループ全体の収益を最大化することが目的です。

そのため、新規事業や既存事業強化のためには会社を買ってきてリソース確保をする手段も取ります。

また、ベンチャー投資や資本業務提携における企業投資なども推進したりします。

新規事業開発およびそのモニタリング

新規事業や新規サービスを立ち上げて成長させていくには経営スキルがないと難しいです。

アイデアの種は現場から出てくることもありますが、それを事業として拡大させていくためには、戦略や事業計画、組織設計など経営管理業務が必要不可欠になります。

そのため、その事業管理を経営企画部門が所管部門となり並走することもあります。

グループ会社の経営支援

グループ会社にも経営企画部門は存在しますが、グループ経営ではガバナンスが非常に重要となります。

グループ会社が違反や違法なく、また戦略に従って正しく事業推進しているかどうかをマネジメントする必要があります。

そうした経営支援、監督機能を持っていることも多いです。

資本業務提携等のアライアンス推進

これも改革プロジェクトや新規事業開発と同様に部門では収まりきらない経営に重要な案件のマネジメント業務になります。

他のプロジェクト推進も同じですが、契約書締結やファイナンス業務も要するため、法務や財務の知識も必要になってきます。

業務内容は、弁護士や会計士、外部コンサルタントなどと連携しながら、経営判断を下していくイメージです。

相対する企業との交渉や協業も推進するため、小さな経営者のような立ち振る舞いが求められる業務です。

仕事のリアルな実態

以上のように経営企画部門の仕事は非常に幅広く多くのスキルを求められます。

ここからは、そんな環境で仕事をしている私が「実際問題どうなの?やっていけるの?」という不安・疑問について、仕事の実態という切り口で解説します。

結論、現場同様に泥臭くて、そして地味な作業も多いけど、その頑張った投資分のリターンは全然あります。

まず、伝えたいのは『地味で泥臭いよ!』ということ。

経営と言えば聞こえは良いですが、結局、組織・人を動かすための仕組み作りとメンテナンスみたいなものなので、ただ考えたことを誰かに指示して自分はお茶飲んで寝るだけってわけにはいきません。

もちろん自分で営業するわけでも、実務を回すわけでもないので、その点において人にやってもらっているのは確かでしょう。

しかし、組織や人がうまく機能するための仕組みや環境を作るのは自分の目標に向かって自分を動かすよりよっぽど難しく、泥臭いと私は思います。

ただ、その頑張りに見合うリターンは確かに感じていて、経営力はとんでもなく身に付きます。

ここでいう経営力とは会社を動かす力のことです。

私は5年間、経営企画部門で企業買収や投資、新規事業、プロジェクト管理、経営支援などをやってきた今、例えば起業して社長をやるとなったとしても問題なく経営ができます。

もちろん経営管理ができるからといって必ず事業が成功するわけではありませんが。

そして一番伝えたいことは『現場で優秀=経営ができる』ではないということ。

営業一筋の優秀人材を例に挙げると、往々にして財務や人事、法務、など別領域の視点が大きく欠けています。

そうした人材が役員となって打ち出した戦略がかなり営業色が濃く、収益性を欠いたものだったりするのをよく目にします。

逆も然りで、営業を知らず経理一筋だと顧客満足度や現場従業員の気持ちを汲み取る感覚が欠けていて、数字だけで判断してしまい、結果現場が反発し、顧客満足度が下がってしまう、なんてこともあります。

経営とは、多角的に事象を捉えて投資とリターンのバランスを視ながら全体最適の中で意思決定をする必要があります。

経営企画部門とは、そうした広い視野と細かい視点を身に付けることができる環境だとお伝えしたいと思います。

経営部門キャリアの将来性

最後に、不要論もあったりする経営部門ですが、私が思うキャリアの将来性について簡潔に伝えたいと思います。

結論、将来性はあります

理由は、3つです。

  • 前提として私自身、ヘッドハンティングを含めていつでも転職することができる状態にあります
  • 経営スキルは汎用性が高く、業種業界を超えてあらゆる領域で活用が可能です
  • 経営に定年はありません。高齢でも職務ポストがある息の長いキャリアです

 

経営企画でのキャリアの将来性を詳しくまとめた記事もあるので、もっと詳細を知りたい方は、ぜひこちらの記事をお読みください。➡作成中。

まとめ

 

要約まとめ
  • 経営企画部門とは会社経営に必要なあらゆる機能をマネジメントする部署である
  • 泥臭くて地味な業務が多い一方で、身に付くスキルの価値は大きい
  • 経営スキルがあれば、今後のキャリア形成に大いに役立つ

 

具体的になぜ将来性があるかを知りたい方はこちら

経営の学び方を知りたい方はこちら

 

それでは、また!



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