今回は、優秀な学生をどう見抜いているか。という話。
これまで数百人以上の学生と話してきた中で、『私はこういう学生を評価する』という基準が固まってきたので、言語化します。
結論
私は3つの視点で評価する。
優秀な人の特徴
- 『問い』の粒度が細かい
- ギバーの視点で会社を選ぶ
- 発言が素直で建設的である
優秀さの定義は学生も社会人も変わらない。
つまり、
私が優秀だなと思う人の思考回路は、学生だろうが社会人だろうがあまり変わらない。
というのが、今のところの仮説。
理由は、3つある。
『問い』の粒度が細かい
「仕事内容は何ですか?」
「やりがいは何ですか?」
「どんな部署がありますか?」
みたいな抽象度の高い質問をする人を私は好まない。
『問いが浅い』というのは、詰まるところ深く考えられていないからで、
結果として、
問いの質が低くなってしまっているんだと。
優秀な学生はその点、問いの立て方が素晴らしい。
ある学生は、
就活の軸についての質問で「どんな軸で就活してましたか?」とは聞いてこなかった。
「XXさんの内定一覧を見ると、業種業界に統一性がない一方で、成果主義的な印象の企業が目立つんですが、これって意図的に選んでいたんですか?それとも何か他に就活のポリシーがあったんですか?」と聞いてきた。
自分が学生の時は、潮干狩りできるくらい浅い浅い質問ばかりしていたので、問いの立て方が上手い人は本当に尊敬する。
ギバーの視点で会社を選ぶ
これは結構見分け方は単純で、
「成長できる会社に入りたい」と思っているか、
「自分の手で会社を成長させたい」と思っているか、
どちらの割合が多いかで判断できる。
もちろん後者がギバー思考の人で、私が好む思考タイプ。
もし自分が女性なら「お前と居るとすごく幸せだから結婚してほしい」と言われるよりも、
「俺がお前を一生幸せにしたいからどうか結婚してほしい」と言われたい。
もちろん、
『成長できる会社を選ぶ』という戦略は、ビジネスパーソンとしては大事である。というのは私も同じ考え。
だけど、
どちらが伸び代あるかと言うとやはりギバー思考だろうと考えている。
発言が素直で建設的である
これを見抜くのが一番難しい。
優秀が故に素直さやポジティブさを演出できてしまう人もいる。
ただ、
表面的な素直さでは成長に持続性を見出すことは難しい。
見分け方は、
『失敗や弱みを平気で言えるか?』とか『こちらの話の聞き方が誠実か?』だったり、かなり感覚的に見るしかできていない。
とはいえ、
素直で建設的に勝るものはない。
結局、
大局的な場面でやり切れるかどうか?
何とかできるかどうか?
という突破力は、素直で建設的かどうかにかかっているように思う。
これは聞いても意味がない
個人的には、
聞いたところで優秀かどうかが判断できない質問は、あまりしないよう心がけている。
聞いても意味がないコト
- 志望動機
- 入社後にやりたいこと
- 強みや弱み
- 過去の成功体験(頑張ったこと)
こういう質問って優秀な人の回答はもちろん素晴らしいんだけど、優秀じゃない人もある程
度のクオリティで準備してくるから、見分けがつかない。
つまり、
本当に優秀な人とそうでない人との回答の差が結構僅差な気がしている。
優秀な人を採用したいならリファラルがやっぱ良い
話は逸れるけど、
優秀な学生と出会っても、今の人事制度だと採用時期と採用フローに合わないとマッチングすらできない。
こんなにオープンな世の中になったんだから、優秀な学生と社員が繋がっているケースは珍しくない。
ベンチャーだと紹介制は当たり前にあって、優秀な人材が優秀な人材を連れてくるという採用フローが確立されている。
リファラル採用が出来ていない企業は勿体ない。
採用活動を始める時には、すでに優秀な学生はリファラルで他社に取られているなんてことが、これからもっと加速するんじゃないかなぁと感じている。
以上、
耳の穴が人一倍小さくてワイヤレスイヤホンがすぐに落ちてしまっていたけど、パワープレーでねじ込んでるうちに耳の穴が大きくなってきたよ。
っていう話でした。