今回のテーマは、失敗を成功に活かすための失敗テクニックについてです。
「失敗は成功の元」「失敗なくして成功はない」などの格言もあってか、たくさん失敗をすることを正とする情報がたくさん発信されています。
私も失敗の重要性を信じている一人ですが、一方で失敗は失敗であることも実感しています。
この記事では、失敗といっても成功に繋がる失敗とは何か?について私が実践しているテクニックをまとめています。
この記事が参考になる読者
「どうせ失敗するなら成功に繋がる失敗にしたい」と考えている人は非常に多いのではないでしょうか。
- 自分の失敗は正しい失敗だったのか自信が持てない
- 失敗がなかなか成功に繋がっていないようで不安だ
- そもそも正しい失敗が出来ているのかが分からない
この記事では、こういった悩みを持つ方に向けて実践的なテクニックをまとめています。
この記事で得られるもの
この記事を読むことで、
- 良い失敗と悪い失敗の性質について理解が深まる
- 即実践できる『正しい失敗のやり方』が身に付く
「失敗を恐れずたくさん行動しろ」「失敗の数だけ成長している」という論理をSNSでよく目にしますが、これだけでは不十分だと感じています。
この問題の本質は「どう失敗するか?」だと思いませんか?
この記事では、たくさんの失敗を経験してきた私が実践経験の中で、より良い失敗をするために実践している考え方とテクニックをまとめています。
実際に私が使用しているテンプレートも公開していますので、失敗法に興味のある方はぜひ最後までお読みください。
この記事の結論
- 悪い失敗とは「失敗の理由が分からず、対策が打てない」性質のもの
- 良い失敗とは「失敗の根拠が明白で、次の仮説に繋がる」性質のもの
- 正しい失敗とは『仮説があり、原因が追究でき、改善に繋がる』が重要
それでは、進めていきます。
良い失敗と悪い失敗
そもそも失敗の質が低く、学び取るものが少なければ何の意味もありません。
私はプロジェクトマネジメントをする過程で多くの人を見てきましたが、失敗の仕方や捉え方には人それぞれ差があることに気づきました。
つまり、悪い失敗をし続けている人と良い失敗が出来ている人がいるということです。
悪い失敗とは、
- なぜうまくいかないのかが分かっていない
良い失敗とは、
- 失敗した理由が明白で取るべき対策が分かっている
シンプルですが、実はかなり奥が深いです。
例えば商談で、結果として商品を買ってもらえなかった時に、「なぜ買ってもらえなかったのか?」が分からないことって多いにありますよね。
つまり、「良い失敗か悪い失敗か」は非常に曖昧で判断が難しいことなんです。
正解が読みづらいからこそ、思考が停止してしまって良い失敗をしようという姿勢が取りづらく、結果として悪い失敗を続けているのではないかと考えています。
何が言いたいかというと、良い失敗をするためには正解が分からない中でも正しい失敗のやり方を継続することが重要だということです。
正しい失敗のやり方に従っていても、なかなか目が出ない感覚を常に持ち続けるわけで、それでもなお正しいやり方を貫けるかどうか、は自分次第だというわけです。
正しい失敗のやり方
繰り返しになりますが、成功するまでは数々の失敗を超えていく必要があります。
つまり、正しい失敗のやり方を続けていても、成功するまではそれが良い失敗だったのか、悪い失敗だったのか、の判別が曖昧なまま継続することになります。
テクニックと継続が合わさって初めて一つのスキルになるという意識が「失敗と成功」には非常に重要です。
正しい失敗のやり方
- 仮説を持つ
- 因数分解する
- 新仮説を実行する
仮説を持つ
カレー作りを例に説明します。
美味しいカレーを作りたい時に、具材、調味料、調理法など複数の打ち手が考えられます。
その時、何も考えずに具材を選び、調味料の分量を決め、煮込んでしまうと、結果として美味しくなかった時に、何が原因だったのか?が全く分かりません。
仮説というのは、「砂糖を入れるとコクが増して美味しくなる」から「いつもより砂糖の量を増やしてみよう」といった『AをするとBになる』という法則を事前に仮定しておくことを言います。
因数分解する
砂糖を入れた結果、美味しくならなかった時には、砂糖を入れる入れないという二元論では本質的な原因は見えてきません。
要因を分解することで、打ち手の幅が広がるので、必ず失敗要因を細かく分解するクセをつけます。
今回の例では、『砂糖を入れたら美味しくなるはずが美味しくならなかった』わけです。
そこには、砂糖の量、入れるタイミング、煮込んだ時間、煮込んだ火力、砂糖の種類、そもそも砂糖じゃない、とこれくらいの因子が想定されます。
ビジネスでは、更に複雑な因数分解をすることになりますが、イメージは持っていただけたかと思います。
新仮説を実行する
因数分解をして初めて、改善策を立てることができます。
甘すぎたのなら、砂糖の量を減らしたり、甘さ控えめの砂糖の種類に変更したりすることが美味しくするための新仮説となります。
焦げ臭くなったのなら、入れるタイミングを遅くしたり、煮込む時間を減らしたり、火力を弱くしたり、することが同様に新仮説となります。
ここで新仮説と表現しているのは、ここで立てた改善策もまた失敗の可能性があるからです。
失敗の次は成功ではありません。
成功以外はすべて失敗だとすれば、成功するまでは失敗の連続だということです。
だからこそ、失敗を改善するための施策もまた仮説だというわけです。
以上のように、正しい失敗のやり方は3ステップです。
正しい失敗のやり方:3ステップ
- 仮説を持って実行する
- 失敗原因は因数分解で検討する
- 原因から新仮説立てて実行する
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最後に私が正しい失敗のやり方をするために使っていたテンプレートを公開します。
やり続けると習慣化しますが、それまではノートに書いて研究することをお勧めします。
一番重要なことは仮説が正しいかどうかではなく、きちんと仮説+因数分解+改善のループを回せているかどうかです。
やっていくうちに、仮説の精度は自然に上がっていくはずです。


まとめ
- 悪い失敗とは「失敗の理由が分からず、対策が打てない」性質のもの
- 良い失敗とは「失敗の根拠が明白で、次の仮説に繋がる」性質のもの
- 正しい失敗とは『仮説があり、原因が追究でき、改善に繋がる』が重要
それでは、また!