今回のテーマはファイナンススキルを身に付ける最短の独学法です。
ネットにはおすすめの本や勉強法を紹介するサイトが多くありますが、
正直「だれが書いた記事なのか」「本当に実践的なのか」が分かりません。
私自身、社会人1年目にファイナンスを勉強しようと検索してみたものの何が自分に最適な方法なのかが分からず非常に遠回りをしました。
この記事では、私の実体験に基づいて一番効果的な独学の落としどころについて解説します。
この記事が参考になる読者
- 経営や出世に興味があるが何から始めていいか分からない
- 起業や個人事業主で独立を考えていて必要な知識を得たい
- 個人で株式投資を始めようとしていて財務の基礎が知りたい
私自身、30歳までに経営スキルを身に付けることを目標にして、23歳から独学でファイナンスを学んできました。
その結果、現在30歳になり経営企画で仕事をし、会社設立や経営支援もできるようになり、個人でも株式投資の投資判断も分かるようになりました。
そうした実体験から解説するため、この記事を読むことで、『ムダな学び方を避けて最短ルートで努力が確実に実るための考え方と具体的な手法』が身に付きます。
ぜひ最後までお読みいただき、実際に1歩でも行動してみてください。
この記事の結論
- ファイナンスは実はシンプル
- 学習のゴールをイメージする
- 最低限の本と財務諸表の読み込みだけでOK
- 株式投資とセットで学ぶと最強
それでは、進めていきます。
ファイナンス学習のゴールイメージ
読み進めている皆さまは、まず「ファイナンススキルを身に付けたい!」と思っているかと思いますが、具体的なゴールをイメージできていますか?
ファイナンスは非常に奥深く極めようとしたらそれこそ独学では不可能です。
しかし、ほとんどの方はファイナンスをある程度まで理解するだけで十分なんです。
ですので、まずはファイナンスを学ぶ上で、どこまで学ぶのが良いのか?を整理することが重要です。
ファイナンススキルは3段階に大分される
Step.1 財務諸表が読める
Step.2 事業計画書が作れる
Step.3 財務責任者が勤まる
まず自分がどこまで必要なのかを理解してください。
Step.1 財務諸表が読める
まずはほとんどすべての方はこれを達成しないといけません。
なので結論、これからファイナンスを学ぼうとしている方は何も考えずにまずは財務諸表が読めるレベルまで学習を進めましょう。
ここまで読み進めているということは前述した「この記事が参考になる読者の属性」に当てはまる方のはずです。
次の章立て「財務諸表が読めるようになるための手順」を必ず読んでください。
また、すでに財務諸表を読むための勉強はしているけど、ちゃんと読めるようになっているのかが分からない方は、別記事の「財務諸表はここを読め(仮題)」をチェックすると悩みは解消されるはずです。※現在記事制作中※
Step.2 事業計画書が作れる
この記事を読んでいる方はこちらも必須です。
しかし、事業計画書は事業内容や事業規模によって作り方とスキルが異なります。
大企業の事業計画書だと取り扱う会計課目が多岐に渡り、かつ経営上重要な評価指標も複雑化するため正直独学だけでなく、実務で学んでいくことが必要になります。
ただ、事業計画書の作成の本質は同じですから、独学では『事業計画書の作り方が理解できている状態』を目指しましょう。
実際に完璧に作れる必要はありません。
更に、作り方が理解できれば、起業や個人事業主、管理職になる場合には全く困りません。
実はファイナンスってそこまで難しくないんだなと思っていただけるのではないでしょうか。
また、事業計画書が書けるようになる記事も執筆中です。※現在記事制作中※
Step.3 財務責任者が勤まる
ここまで来ると独学でやるにはかなりの勉強量が必要でしょう。
そして、個人的には独学はおすすめしません。
実務と並行して実務上の課題を本やセミナーで学ぶくらい実践ベースで学習をしないと難しいでしょう。
なぜならば、財務責任者となれば、単なる数字理解と作成に留まらず、経営の意思決定が必要になります。
例えば「どんな財務状態であれば、いくらまで借金をして事業投資をしていいのか?」みたいな答えのない財務戦略を環境与件や自社の経営状況などを踏まえて判断していかないといけません。
このある意味センスみたいなところは独学では身に付きません。
そのため、Step.3を考えている方はStep.2まで到達した段階で、財務担当や経営戦略担当などの職に就くことをお勧めします。
財務諸表が読めるようになるための手順
ご自身が独学でどんなレベルまでファイナンススキルを身に付けるべきなのか?が何となくイメージできるようになったかと思います。
ここからは、最初のStep.1をクリアするための具体的な方法を解説します。
この方法がまさに私の実体験から得た最短の独学法です。
正直、これは当時の無知な私に教えてあげたいくらいの有益な内容になっています。
財務諸表が読めるようになる最短2ステップ
- 読むべき本は最低限の数冊で良い
- 実際に企業の財務諸表を読んでみる
※より効果的なのは株式投資をやってみること
本は最低限で良い
私はネット文献も含めると100冊以上は参考書を読み漁りました。
ただ、ファイナンスってある程度体系的な分野なので、正直書いてあることはほとんど同じです。
世の中の企業を例に説明してみたり、学問を切り口に書いてみたり、「猿でも分かる」とか「小学生でも」とか謳ってイラスト多めで表現してみたり、と見せ方が異なるだけです。
重要なのでもう一度言いますが、ファイナンスの参考書はどれもほとんど一緒です。
ですから、良書と呼ばれる書籍を数冊読んで、「なるほど大体同じこと言ってるな」と分かる程度で全く問題ありません。
これにかかる時間は1日。長くて3日あれば良いでしょう。
私が読んだ中で特にお勧めの良書を記事の最後に紹介しているので、ぜひ確認してください。
実際に読んで調べる
ここがかなり重要です。
本を100冊読んでも実際に財務諸表を読もうとしても結構読めません。
結局、実際の財務諸表を読むことで初めて財務諸表が読めるようになります。
そして、ここで重要なことは「読んで分からないことを都度調べる」です。
財務諸表を読んで分からい単語や数字、計算方法などは必ず検索して意味を理解してください。
これは正直地味で時間がかかる作業です。
ただ、これが最短です!断言できます。
具体的には5社、できれば別業界の企業の財務諸表を読めば良いでしょう。
1日1社なら一週間あれば達成できます。
なぜなら、私が実践した中で一番知識定着が早かったやり方だからです。
これ以上ラクをしたいと思うかもしれませんが、そんな方法はないと覚悟を持った方が良いでしょう。
もし「セミナーを受けるだけで身に付く」とか「この教材一つですぐに分かる」とか言う情報があるなら、それは詐欺かファイナンスを知らないかのどちらかでしょう。
自己資金を入れるとなお良い
これは皆さんの判断にお任せしますが、株式投資をやると更にスキルアップします。
「投資は怖いモノ」「損したくない」と思うかもしれませんが、身銭を切って投資した企業の財務諸表は穴が開くほど真剣に見ます。
この失敗できない環境を自ら作ることで学習の本気度が増すわけです。
個人的には10万円以下で株が買える銘柄(企業)は多く存在するので、少額でスタートしてみることをお勧めします。
(例えば、旧ヤフーのZホールディングスは約5万円で買えます。※20年7月現在)
おすすめの参考書(絶対読むべき本を厳選)
数十冊のファイナンスの本を読んできましたが、まずは國貞克則さん著書の3冊セットを絶対的にお勧めします。
導入図書であり、何度も読み返してファイナンスの基礎を定着させられる良書です。何よりめちゃくちゃ分かりやすいです。
なぜこんなに安い価格設定なのか・・と不安になりますが、感謝感謝です。
3冊買っても2000円以下ですから、独学の方に是非お勧めしたいです。
さらにこちらも必読です。少し難易度が上がるので先に紹介した3冊を読んでからこちらを読むことをお勧めします。
推薦理由は、実践に役立つ知識が網羅されているからです。
タイトルで釣っているような本を何冊も読むなら、この1冊を繰り返し読む方が断然良いです。
正直私はそれで時間を無駄にしてしまいましたが、今では本棚に残るのはこの良書です。
最後に余力がある方にお勧めなのが、この磯崎哲也さん著書の1冊。
起業したい人だけじゃなく経営力を身に付けたい人全員に読んでほしい内容です。
事業経営に必要な知識が分かりやすくまとめられています。
他にもいくつか良書に出会いましたが、もし私がファイナンスを独学し始める過去の自分にアドバイスできるとしたら、『とにかく何も考えずに、この3作品だけ何度も読み込め!」と言ってあげたいです。
おまけ(おすすめ勉強法)
番外編にはなりますが、ファイナンスを学ぼうとするとどうしても慣れない数字や概念を理解しないといけないので、座学みたいになってしまいます。
私は勉強が大の苦手なので、できるだけラクして楽しく学べるように工夫していました。
その中で非常に良かったのは、動画で学ぶことだったのですが、通勤中やお風呂、ランニングしながら視聴できるので、結構ストレスなくファイナンスに触れることができるわけです。
個人的にお勧めしたいのは、【グロービス学び放題】です。
気軽にファイナンスに触れられるだけでなく、モチベーションも上がるので重宝します。
まとめ
- まずは財務諸表が読める、次は事業計画書が作れるレベルを目指す
- 読むべき本は最低限、3日あれば大丈夫!
- 実際に財務諸表を読むことが一番最短ルート、1週間で達成!
それでは、また!