経営/ビジネス

事業KPIの正しい設定方法|ロジックツリーの作り方を徹底解説

実践!!KPIの作り方-事業を成功に導くコツ

今回のテーマは、ロジックツリーを使った事業KPIの作り方についてです。

KPI(重要業績評価指標)ですが、株主へ説明する財務評価のような堅苦しいものがイメージされがちですが、現場で活用できる考え方だったりもします。

KPI使って組織やチームをマネジメントしたい方も非常に多く、時々相談を受けたりもします。

この記事では、作成の重要性が増している事業KPIの作り方を私の実践経験からまとめたものです。

この記事が参考になる読者

KPIをうまく使いこなせていない・・・」と感じている人は非常に多いと感じています。

  • KPIを設定したが、現場に落ちていかない
  • 施策の効果が見えず、評価ができない
  • そもそもKPIの効果的な作り方が分からない

この記事では、こういった悩みを持つ方に向けて実践的なテクニックをまとめています。

ベンチャー投資業務で投資先の経営支援をする過程で、経営戦略や施策立案をする中で事業KPIを設計してきた経験から実用的なノウハウとしてお伝えしたいと思います。

この記事で得られるもの

この記事を読むことで、

  • 実践で機能する事業KPIの作り方が理解できます
  • 実際にロジックツリーを作成できるスキルが身に付きます

KPIとは何か?を説明するネット記事は多く見かけますが、具体的にどのように作成するか?を実践経験から説明している情報は非常に少ないと感じています。

この記事では、特に重要なポイントに絞って、かつ明日から使えるレベルまで具体化してお伝えしますので、是非最後までお読んで、このノウハウを自分のものにしていただきたいと思います。

この記事の結論

  • 事業KPIは社員全員の認識がブレないことが重要
  • ロジックツリーはカスタマージャーニーを意識して、分析可能な粒度で、最小単位まで分解する
  • KPIは事業フェーズや事業環境に応じて柔軟に変更する

 

それでは、進めていきます。

事業KPIの正しい設定方法

この記事では、「KPIとは何か?」「KPIの事例」のような情報は省略します。

さっそく、KPIを正しく設定するためのポイントから説明します。

事業KPIを正しく設定するためのポイント

  • 社員全員の認識がブレないこと

KPIを決める過程では必ずここに立ち返ってほしいと思います。

設定したKPIを見て社員ごとに解釈が違ってしまうことがKPI運用の一番の失敗要因です。

KPIを見て社員が何をやるべきか?が明確になることがKPIの本来の役割ですが、これが意外とできていない事例をよく聞きます。

社員全員の認識がブレないようにするためには、『やらないことが明確になっている』ことと『経営の全体像が把握できている』ことが重要です。

もっと嚙み砕くとKPIとは「たくさんやることあるけど、一番やらなきゃいけないのってコレだよね!」って言っているだけにすぎません。

そのためには、たくさんやること=経営・事業の全体像が分かっているコトと、一番やらなきゃいけない=他はあえてやらないコトが理解されていること、が重要になるというわけです。

ロジックツリー作成のコツ

社員全員の認識がブレないように『全体像の把握』と『やらないことの明確化』の2つを達成するために、私はロジックツリーの活用をお勧めします。

ロジックツリーを使う事で、経営が何を見て事業をしているのか?という全体感が分かりやすく、KPIに設定した指標とそれ以外の指標とが一目瞭然になります。

そんなロジックツリーを正しく作るためにいくつか押させておきたいポイントがあります。

ロジックツリー作成のコツ

  • 最小単位になるまで分解する
  • 分析評価ができる粒度にする
  • カスタマージャーニーを意識する

最小単位になるまで分解する

これは、売上から始まってどこまで分解するべきか、という問いの答えになります。

ここでの例で言えば、リピーターにも複数のステータスが確認できると思います。

常連すなわち重要顧客からまだ2回目の利用のお客様まで様々です。

これをどこまで最小化するかは経営判断によりますが、これが最小単位だと思う粒度まで分解することが重要です。

最終的には最小単位=ドライバーをKPIに設定するわけで、分解しきれていないと社員によって解釈が変わってしまい施策にまとまり感が出てこなくなります

例えばですが、リピーターを増やすことをKPIにしてしまうと「重要顧客の数を増やすべき」という意見と「まずは新規を2回目に遷移させるべき」という意見が対立してしまいます。

どちらも施策としては正解ですが、これでは限られたリソースが複数の施策に分配されてしまい効果的ではありません

このことからロジックツリーは必ず経営上必要な最小単位まで分解することが重要です。

分析評価ができる粒度にする

ロジックツリーで表現される因子はすべて分析可能な指標である必要があります。

成果評価ができなければ、打った施策が正しかったのかどうかが分かりませんので、ロジックツリーの各項目もKPIも『測定可能であること』が前提条件です。

例えば、アパレルショップでは、良い接客が購買に繋がることは自明です。

しかし、そんな接客にも、声掛け数、接客数、追加提案数、成約率など複数の因子が存在します。

ネットビジネスでは、サイトへの流入から購入決定率までデータが取れますが、リアル店舗では接客に関するデータはなかなか取れません。

もちろんスモールビジネスであれば、販売員が自分で数値をメモして管理することもできますが、ある程度の規模であれば、そのような管理は難しくなります。

このようにどこまで数値が取れるのか?という視点を持ってロジックツリーを作らないと測定ができずに機能しないものになってしまいます。

カスタマージャーニーを意識する

売上以下の分解の仕方は事業によって様々です。

売上を客数と客単価に分解することもあれば、会員×継続期間とすることもあります。

事業の性質上、管理しやすい分解の仕方をすれば問題ありませんが、分解のしやすさという視点でカスタマージャーニーを意識することをおススメします。

例えば、Eコマース事業

サイトへの流入数

商品検索数(検索への遷移率)

商品ページ流入数(検索結果表示後の離脱率)

購入ボタンのクリック数(クリック率)

個人情報入力完了数(登録ページの離脱率)

このようにユーザがサイトに訪れてから商品を買うまでの一連の流れをそのままロジックツリーにすると分かりやすいです。

ロジックツリーの作り方

作成のコツは理解できたかと思います。

ここではロジックツリーの作り方をお伝えします。

ステップ1

まずは売上を左に置いて、そこから分解をしていきます。

ピラミッド図のように売上を上に置いて、まさにツリー(木)のように下に広げても良いですが、ヨコに伸ばす方が実践では使いやすいので、ヨコがおススメです。

ステップ2

上記の図では、簡便図のため計算式が入っていませんが、加減乗除を入れます。

+、-、×、÷の4つですべてを表現できるようにしましょう

これで計算ができないとすれば、分解が甘いかそもそも分解の仕方が間違っています。

ステップ3

最小単位まで分解した因子をドライバーと呼びます。

ドライバーは多いと数十個出てくることもありますが、それで良いです。

KPIはドライバーの中から選ぶため、必ず最小単位まで分解しましょう。

ちなみにドライバーの中でより売上貢献度の高いドライバーをバリュードライバーと呼びます。

例えば、新規顧客を2回目利用に遷移させる『初回遷移率』と3回目利用客を4回目に遷移させる『3回目遷移率』がありますが、2回目利用をしてくれると3回4回と利用してくれることも多いので、初回遷移率がバリュードライバーされるケースは多いです。

効果的な事業KPIの決め方

KPIは事業フェーズや事業年度によって変更することを意識しましょう。

例えば、そもそも顧客数が少ないのに、会員向け施策を打ってもパイが小さく効果は出ません。

その場合は、まず顧客の流入数を上げることを優先して、会員が増えたタイミングで会員の離反や継続を優先指標とすることが効果的でしょう。

つまりKPIを新規流入数から会員継続率へと変更することになります。

このようにKPIは事業が置かれている環境や直面している課題によって柔軟に見直されるべきものなのです。

まとめ

要点まとめ
  • 事業KPIは社員全員の認識がブレないことが重要
  • ロジックツリーはカスタマージャーニーを意識して、分析可能な粒度で、最小単位まで分解する
  • KPIは事業フェーズや事業環境に応じて柔軟に変更する

それでは、また!

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