経営/ビジネス

私が実践する「優秀な人材」を見抜く3つの視点|経営視点の思考力

優秀人材を見抜く、8つのテクニック

優秀な人材が共通して持つ経営の眼とは?

『優秀』の定義は様々です。

見る人によっても、前提条件や環境与件によっても、『優秀』の捉え方は変わります。

しかし、「経営人材として活躍する人」という優秀さに限っていえば、間違いなく共通項があると断言できます。

私はこれまでのキャリアで、起業家から学生まで1,000人以上の人材と対話をしてきました。

その経験に基づいて、私自身が実践している優秀な人材の見極め方を共有します。

この記事を読めば、採用活動やビジネスパートナーの選別の質が高まるだけでなく、具体的なテクニックもお伝えするので、自分自身も優秀な人材と同じ行動が取れるようになります

私の実体験に基づいているため、すぐにマネすることができる実践的な内容に仕上げています。

フィーリングや雰囲気だけで人材の良し悪しを判断して人材採用に失敗したり、信頼して依頼したのに全くできない取組相手だった、なんてことを誰しもが経験しているかと思います。

人材の見分け方さえ知っておくだけで防げた人災を1つでも減らすために、ぜひ最後までお読みいただければと思います。

この記事の結論

  • 行動と結果は偽装できるが、思考力は嘘をつかない
  • 優秀な人材を見抜くにはその人の思考プロセスに注目する
  • 常に素直な姿勢で仕組み作りに視点を置いている人が優秀な人材

 

まず見抜き方の視点を説明して、具体的なテクニックに話を進めたいと思います。

優秀な人材を見抜く3つの視点

採用面接などではよくどんな成果を残したのか?に焦点を当てて質問していることが多いのではないでしょうか。

しかし、その人がどんなチャレンジをして、どんな成果を残したのか、の本当のところは知る由がありません。

『成果』は作ろうと思えばいくらでも偽装できると心得ておくべきだと考えています。

しかしながら、その時どのように考えて、何故そのような行動に至ったのか、そして行動をした結果に何を感じたのか、は偽ることが非常に難しいことだと思いませんか?

つまり、意図して得られた成果には必ずそれなりの思考が伴うということです。

一方で、偽りの成果や偶発的な成果には空虚な思考しかないということです。

その点において、経営人材として優秀なヒトには共通項があることに私は気が付きました。

『経営人材としての優秀さ』をある程度判断するために私は3つの視点でコミュニケーションを取るようにしています。

優秀な人材を見抜く3つの視点

  1. 素直で嘘をついていないか
  2. 物事を俯瞰して見れているか
  3. 構造的な理解をしているか

ひとつずつ説明していきます。

素直で嘘をつかないか


 無限大の伸びしろ 

物事から目を背けたり、捻じ曲げて都合よく解釈することは、現状維持以下の結果にしかなり得ません。

『人の意見をまっすぐに受け取る』

『失敗をそのまま受け止める』

『ありのまま等身大で着飾らない』

といったように素直であるというのは常に未来を向いていることと等しいわけです。

私は、現時点の結果や能力ではなく、これからの成長余白が重要だと考えています。

経営人材というのは、未来に向かってこの余白が非常大きく延びているように感じられます。

物事を俯瞰してみているか


 虫の目 鳥の目 魚の目 

どれほど優秀で成果を残してきたといっても、自分自身の成長や成果に視点を置いた考え方では3流だと考えています。

経営とは、『世の中の動き』『政治や経済の構造』『事業全体の活動』といった広くて無数にある要素に対してもアンテナを張り続ける必要があります

常に視点を高く視野を広く物事を考えられているか、は会話からでも十分に読み取ることができます。

過去の取組を語る時や、案件を理解しようとする時に、その人がどの立場から視ようとしているのか?に注意してみると、気づきが多いかと思います。

構造的な理解をしているか


 自分が必要のない世界 

成果の規模、そしてその持続性や再現性についても意識が及んでいるかどうかは経営には必要不可欠な視点になります。

どれだけ成果を残していたとしても、そのノウハウがその人限りで、その人の存在がなければ成立しない状態というのは経営においてはリスクでしかありません。

よくあるのは、仕事を抱え込んで自分にしかできない仕事を自身の付加価値・優位性だと勘違いしてしまうことです。

『持続的に成果が上げられる構造になっているか』

『再現性のあるノウハウとして組織に蓄積されているか』

という視点で成果を評価できている人材は非常に強いです。

自分がいなくても回る組織。これが理想型です。

以上、3つの視点を持って相手の話を聞くことで、その人の伸びしろが見えてきます。

優秀な人材を見抜く質問テクニック

ここまで、どういう視点で人材を観察すればいいのか?について説明してきました。

優秀な人材を見抜く3つの視点

  1. 素直で嘘をついていないか
  2. 物事を俯瞰して見れているか
  3. 構造的な理解をしているか

次に具体的にどのようにコミュニケーションを取ればいいのか?について説明します。

見るべき視点は分かったけど、何をどう質問すればいいのかが分からないという方は読み進めていただければと思います。

それでは、ひとつずつ説明していきます。

素直で嘘をつかないか

相手から引き出す情報量が多ければ多いほど優秀かどうかを見抜くことができます。

  • 準備できない質問をする
  • とにかくたくさん話をさせる
  • 質問攻めで深く問い詰める

ひとつずつ説明します。

準備できない質問をする

例えば、就職活動の面接を考えてみます。

過去の行動についての質問や志望理由など想定される質問項目に対しては、思考プロセスも含めて準備できてしまうわけです。

そうすると、その考え方も作られたものである可能性があります

これは営業でも同じです。

営業トークとして準備された文言集からは本来持っているその人の思考プロセスは読み取れません

だからこそ、その場で考えて発言してもらう必要があるわけです。

例えば、就活面接なら、

「もし自分が●●の経営者ならどんな戦略を取るか?」

「もし過去に戻れるとしたらいつからやり直したいか?」

のようなその場で理由や根拠を考えないといけない問いが有効です。

営業マンに対してだったら、あえて知らないフリをして商品の詳細やデメリットについて質問するのが有効です。

素直であれば、自分なりの言葉で良し悪しのポイントを表現できるはずです。

とにかくたくさん話をさせる

1トピックだけでは、なかなか思考のクセは読み取れません。

いくつかのトピックを話している中で、矛盾が生じることがなく一貫性が見えてくることがあります。

ポイントは「なぜそう思うのか?」や「違う選択肢はあるのか?」といったその人の考え方の部分を引き出すことです。

そうすることで、大事にしている信念や考え方にズレが出てきたりします。

優秀な人材には必ず行動に対して根拠があるので、どんなに話したとしても一貫性を保つことができます

質問攻めで深く問い詰める

なぜを5回繰り返すと言いますが、発言に対して更に質問をぶつけていくことで、場当たり的な対応を取るのか、分からないことは分からないというのかが分かってきます。

表面的で場当たり的な発言を繰り返す人は必ずボロが出てきます

全てに思考が及んでいるわけではありませんから、質問し続ければ必ず分からないことや専門外のこともできてます。

「あ、それは考えたことがなかったですね」

「確かにその視点がありましたね、気づきませんでした」

というように素直であれば、自分の至らない範囲に対しては正直に回答するはずです。

物事を俯瞰してみているか

物事を高い視点から広く捉えられているかどうかが重要になってきます。

  • 体験談を語らせる
  • 主語の視点を意識する

 

体験談を語らせる

例えば、あるマーケッター2名に過去の実績について話してもらうとします。

Aさんは、自分がいかに集客数を上げたか、成約率を高めたか、について具体的な行動の説明をもってプレゼンします。

Bさんは、P/L(売上費用)の構造やカスタマージャーニーマップの視点から収益性や顧客戦略の視点からブレイクダウンして施策と成果のプレゼンをします。

私はもちろんBさんを優秀な人材だと評価します。

マーケッターの仕事を販促と捉えるのか、事業全体の活動との連動性で捉えるのか、という判断軸だと思います。

やはり事業構造から自身の役割を認識している人の方が伸びしろがあると私は考えます。

主語の視点を意識する

体験談を語ってもらっている中で、主語が「私」なのか「環境」なのか、という意識です。

もちろん「私がやったことは・・・」という語り方が悪いといっているわけではありません。

そこに「自分」というプレーヤーが居ることが前提になっているのは、やはりスケーラビリティに欠けると考えています。

次の『構造的な理解』にも繋がってきますが、ゴールを「自分が成果を出すこと」に捕らわれていては自分の枠を出ることができません。

例えば、部活やアルバイトでの成果は自分が卒業した後にも、その成果が持続することが本当の成果ではないでしょうか。

であれば、主語は「私が」ではなくて「部活のチームが」「バイト先が」となる方がよっぽど生産性が高いわけです。

構造的な理解をしているか

主語の視点からも繋がってきますが、視野の広さに加えて本質まで理解が及んでいるかどうかに焦点を当てています。

  • 仕組みか事象か
  • 成功は持続的か
  • 失敗の構造理解

 

仕組みか事象か

目の前で起きている「事象」には、必ずそれを引き起こすメカニズム「仕組み」が存在します。

いくら事象に対応したとしても、それを引き起こす根本の仕組みが変わらなければ、対応をやめれば、またその事象は発生してしまいます

なので、その相手がきちんと仕組みに視点が向いているかどうかを判断することが重要です。

これは非常に簡単な質問で引き出すことができます。

「そもそも何故そのようなことが起きたんですか?」

これだけです。

事象が発生する根本課題を探れている場合、すぐに回答が返ってきます。

成功は持続的か

事象だけに目を向けていては、持続性はありません。

構造に手を入れて初めて成功する仕組みを作ることができるわけです。

事象ではなく仕組みに目を向けただけだと、まだ成果は出ていません。

それだけではなく、持続的に成果が出る仕組みに切り替える必要があります。

ただ、これは正直見極めが難しいところでもあります。

必ず成功する仕組みなんて世の中にないですし、環境変化によって仕組みは可変性を持つべきものだからです。

そのため、過去にどうやって仕組み変えて成功したのか?を説明してもらうことで確率論的に成功しやすい人かどうかを判断しています。

失敗の構造理解

成功要因は説明が難しいですが、失敗は比較的要因分析をしやすいと考えています。

ですから、いかに失敗しないか?が成功確率を高めるポイントになります。

そのため、失敗した原因をどのように捉えているのか?を質問することで失敗しにくい構造を作れるかどうかが読み取れます。

失敗というのは分野を変えても敗因は同じだったりします。

例として私の経験で説明します。

販売員の時になかなか売れない理由は、商品説明に固執して、相手の話を聞くことを軽視していたからでした。

ベンチャー投資で役員から投資決議を引き出せなかった理由は、その役員の投資の価値観やビジネスへの理解度を正しく把握せずに自分視点の投資基準でプレゼンしていたからです。

プロジェクト推進の担当の時になかなか現場チームが動かなかった理由は、現場担当のモチベーションや成果評価の方向性を理解せずにプロジェクトの目的だけに目を向けていたからです。

これらは事象は異なれど、仕組みは同じです。

人間は論理的ではなく感情的な生き物であり、常に主観で物事の良し悪しを判断する」ということです。

つまりコミュニケーションの仕組みを「失敗しにくい/成功しやすい構造」に変えるのであれば、主語は相手視点、話す時間や話の内容は相手に焦点が当たっている状態を維持するように立ち回ればいいわけです。

このように失敗からどの深さまで学びが落ちているか、が分かれば、その人の成長の伸びしろが何となく掴めると思います。

まとめ

最後にこの記事の要点をまとめます。

要点まとめ
  • 経営人材として優秀な人には3つの共通項がある
  • 1.素直で嘘をついていないか
  • 2.物事を俯瞰して見れているか
  • 3.構造的な理解をしているか
  • 能力は現時点の実績ではなく、成長余白で見
  • 思考プロセスから優秀さの本質は見抜ける

この方法は再現性が高く多くの場合に有効なのですが、ただ1つ見抜けないものがあります。

それは、感性やセンスの類です。

優秀なプレーヤーには2種類あって、その1つがアート要素の強い人材です。

これは感情的、感覚的な魅力になってくるので、うまく言語化ができなかったり、体系的に捉えられないことがほとんどです。

とはいえ、そういうタイプは個人的には成果物によって判断ができると考えているので、大抵はこの手法が活きてくるかと思います。

ぜひこの視点で人材を評価してみてはいかがでしょうか。

そして同時に自分自身の振り返りにも活用していただけると嬉しいです。

それでは、また!

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