経営/ビジネス

人口減少の中で採用せずに勝つ人事戦略|労働生産性向上の考え方

生産性が倍増?!人口減少は追い風

人事のための人事戦略から経営のための人事戦略へ

『移民の受け入れ』『外国人労働者の採用』『人材単価の向上』『採用競争の激化』が騒がれていますが、そんな採用難の中でいつまでも戦っていても、高い給与が提示できるかどうかの消耗戦に巻き込まれて疲弊して今います。

この記事は、そんな採用市場とまともに向き合わずとも収益性は上げられることについてまとめています。

この記事が参考になる読者

  • 現在、人事担当で戦略から採用までを担当するビジネスマン
  • 採用難に直面していて戦略や施策に悩んでいる方
  • 経営部門で人事戦略の取り扱いに苦慮している方
  • 採用担当として第一線で戦っている人事担当者

私はこれまで経営支援、企業買収、ベンチャー投資などを通じて、経営戦略の在り方について考えに考えてきました。

特に人事領域は経営の重要戦略だと思うのですが、人事戦略が戦略と整合性がついていない事例を多く見てきました。

そんな私の経営部門での経験から人材採用方針を解説しています。

この記事を読むことで、人事戦略を経営視点で見ることができるようになるだけでなく、これからの人材採用についての考え方と具体的な戦略立案方法までを理解することができます

ぜひ最後までお読みください。

この記事の結論

  • 労働力確保は人材採用だけが手段ではない
  • テクノロジーを活用した生産性向上に目を向ける
  • 経営戦略の中で人事採用方針を規定する

 

それでは、話を進めます。

採用せずに勝つ人事戦略

採用マーケットでは「労働力が不足する!」との危機意識が蔓延し、売り手市場が拡大するとの見方がメジャーとなりました

実際に商業者は人手不足によって、閉店、休業、営業時間短縮を余儀なくされています。

もちろん短期的には人を雇用することで労働力を確保することでしか解決できません。

しかし、経営戦略上で重要となるのは、労働力を“ヒト”だけに限定しないという視点です。

“デジタル”も同じ労働力となり得ることを経営レベルでは理解している必要があります。

これまでも経済というのはテクノロジーによって成長・拡大を続けています。

そして、そのほとんどは“ヒト”の労働によってではなく、技術革新による生産性の向上が要因となっています。

つまり、経営視点では「テクノロジーの導入によってヒトを必要としないオペレーションの構築が可能であり、それによって労働生産性を改善し、高収益が実現できる」ということを戦略的に語る必要があります

経営と人事の分断がすべてを狂わす

人事部は人手不足というマクロな課題に対して「ヒトの採用と教育」の視点によって解決しようとします。

しかしながら、人手不足という経営課題へのアプローチは、テクノロジーの導入による業務の自動化やシステム運用までを含めて考える必要があります。

多くの企業において経営と人事の機能が分断されてしまっていて、一気通貫した労働生産性向上の打ち手が定められていない印象を受けます。

特に日本の企業では人事部は経営視点における戦略機能が弱く、採用や人事異動、人事評価の運用といったオペレーション機能しか持ち得ていないことが多いです。

ここが分断されている状態だと、人事戦略上でテクノロジーの活用促進や、人的労働力の削減を語ることが非常に難しくなってきてしまいます。

競争優位性を勝ち取る唯一の方針

前述の通り、テクノロジーを前提としたビジネスモデルおよび経営システムの見直しがポイントになります

つまり、競争優位性を高めるためには人材の確保ではなく、テクノロジーを前提とした構造の転換が最重要だということをです。

その領域に対してもどのように選択と集中を行うのか、に経営視点を置くべきでしょう。

例えば、コンビニや飲食店では、『無人店舗オペレーション』や『自動決済システム』の構築が優位性を高めることになります。

より均質なサービスの提供や待ち時間の短縮などをテクノロジーで実現することで、持続可能なオペレーション構造を確立することが大切です。

また、リテール全体では『商品管理』『需給予測』『ターゲティング』『キュレーション』『真贋鑑定』『データ管理』などが投資対象となるでしょう。

採用しない人事戦略を取るための方法

人的労働力に頼ってきた事業構造をテクノロジー活用を前提としたビジネスモデルに転換することが経営戦略上では重要だと言いました。

では、この経営方針を人事戦略に取り入れるために必要なことは何でしょうか。

採用しない人事戦略を取るための方法

  • 採用領域を限定する
  • 昇格及び教育制度と連動させる

採用領域を限定する

これはつまり、人の労働で運用する領域を決めるということです。

言い換えれば、テクノロジー活用領域を特定することになります。

例えば、コンビニを例に挙げると、レジでの決済業務を自動化すれば、人の労働範囲は納品・品出し業務に限定されるため採用人数は削減されます。

更に品出し業務が不要になるような店舗設計まで踏み込むならば、人の労働範囲は店舗に商品を納品する業務だけに限定されます。

ここまで来ると納品作業を配送業務に組み込んで店舗人員は0人ということもあり得てきます。

いつからそうしたシステムを導入するかにもよりますが、どの業務をテクノロジーに置き換えるのか、どの業務を人手に任せるのか?という議論を経営戦略上で行う必要があります。

その際に、一つ必要な視点は、採用難な領域をテクノロジーで補うという視点です。

採用コスト、人件費がこれからも高騰していくことが想定される領域は積極的にテクノロジーに置き換えていくことで労働生産性を高めることができます

昇格及び教育制度と連動させる

人材の要件定義を明確にし、昇格および教育制度とセットで採用を語ることが第二のポイントです。

テクノロジー前提の事業構造に変革することはすなわち業務内容や従業員に求められるスキルが変わるということです。

新卒だろうが中途だろうが、人材に求める要件を決めないまま、採用数を絞って雇用しても従来型人材しか集まらずに管理コストだけが高騰していくことになります。

常に5年後10年後に必要となるスキルや業務内容を見越して、どのような教育を施す必要があるのか、どんな人材に管理職ポストに就いてもらうのが良いのかを設計する必要があります。

まとめ

要点まとめ
  • 労働力確保は人材採用だけが手段ではない
  • テクノロジーを活用した生産性向上に目を向ける
  • 経営戦略の中で人事採用方針を規定する

ぜひ、いま一度、自社のビジネスモデルをテクノロジー視点で考え直してみてください。

それでは、また!

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です